【アニメ】九龍ジェネリックロマンス-第3話-感想&考察┃ひまわりの花言葉のもう一つの意味とは?

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こんにちわ!実家ぐらしのれこぽんです。

本日はアニメ『九龍ジェネリックロマンス』第3話感想と考察をまとめていきます。

部屋からみる鯨井Aと鯨井Bの違い

3話は工藤の回想からはじまりました。

過去の鯨井令子(鯨井B)の部屋の様子が映し出されます。

そして中盤では、工藤が金魚の水槽を運び来て、

現在の鯨井令子(鯨井A・レコぽん)の部屋の様子も描かれていました。

部屋のシーンから鯨井Aと鯨井Bの違いを読み取ってみます。

冷蔵庫の中 

TVer TVアニメ『九龍ジェネリックロマンス』第三話より

回想では、熱中症になりかけた工藤に「冷蔵庫にある水を飲んでいいよ」と鯨井Bがすすめます。

冷蔵庫で水道水を一晩おいてカルキの臭いを抜くのが、鯨井Bの習慣でした。

冷蔵庫の中は整頓されていて、普段から自炊している感じがします。

鯨井Bの几帳面な性格が読み取れます。

TVer TVアニメ『九龍ジェネリックロマンス』第三話より

一方、こちらは鯨井Aの方の冷蔵庫の中。

工藤は鯨井Bの癖を探して無意識に冷蔵庫の中を開けると、水道水はありません。

なんというか、鯨井Bと比べるとちょっと粗雑かしら…(汚くはないけど)

栄養飲料があるので、毎日自炊をしている訳ではないようです。

手前には似たような瓶が並んでいて、そこまで整頓されていません。

鯨井Aの少し大雑把な性格が表れています。

ぬいぐるみ 

TVer TVアニメ『九龍ジェネリックロマンス』第三話より

鯨井Bの部屋は全体的にすっきりしていて

置物はどこか洗練された印象があります。

TVer TVアニメ『九龍ジェネリックロマンス』第三話より

対して鯨井Aは、ぬいぐるみひまわりの花など

かわいいものが好きということが読み取れます。

金魚 

TVer TVアニメ『九龍ジェネリックロマンス』第三話より

鯨井Bは生き物を飼っている描写はありません。愛着が湧くものを近くに置かないタイプです。

鯨井Aは工藤からもらった金魚を育てたり、

楊明が作るぬいぐるみ・ジェネテラちゃんを飾ったりと、

好きな人からもらったものにを大切にしています。

自分の愛情をかけられるものに対して躊躇がありません。

ここからは、この先の原作内容も踏まえて考えられることです。

鯨井Bは全てのものごとには必ず終わりがあることを意識している節があります。自分が好きなものもいつかは失われてしまう。(九龍城砦の取り壊し)そんな自分にとっての危機を回避するために、何かを深く愛することに対して臆病になってしまう傾向があるのではないでしょうか。

一方で、鯨井Aはものごとの終わりまでを考えているようには見えません。それ已然に、過去の記憶がない自分の存在は一体何なのか。工藤の気持はどこを向いているのか。という、今の問題だけを考えています。(鯨井Aには過去も未来もないという意味?)しかし、良い意味で鯨井Bにはない少女らしさがあります。人を愛することにも素直で、仕事も恋愛も真っ直ぐに向き合う姿勢があります。

工藤が来たときの対応 

工藤を部屋に招き入れる時の対応にも違いがありました。

TVer TVアニメ『九龍ジェネリックロマンス』第三話より

鯨井Bは、工藤の突然の訪問になるにも関わらず

躊躇いなく「はいって」と言います。

工藤は鯨井Bを女性として意識しているので、部屋に上がるのを一度遠慮しますが、

「全然気にしないから」と鯨井Bに言われてしまいます。

TVer TVアニメ『九龍ジェネリックロマンス』第三話より

そして、鯨井Bはゆっくりベランダで一服してから、洗濯物をゆっくり取り込む余裕っぷり

工藤がいるにも関わらず、彼を男性として意識している様子は感じられません。

TVer TVアニメ『九龍ジェネリックロマンス』第三話より

対して、工藤と鯨井Aの場合は逆の構図になっています。

着いて早々部屋に入ろうとする工藤に対し、

鯨井Aは「ちょっと待って下さい!良いって言うまで入らないで下さい!」

と一旦部屋の前で待たせます。

突然工藤を部屋に入れることへの動揺が見られます。(好きな人だもんね)

おそらく事前に見られたくないものを片付けているのでしょう。

反対に工藤は「パンツでも転がってるのか?」と言えちゃうくらい

全然レコぽんのことは意識していません。普通の後輩って感じです。

それにしても鯨井Bにはあんなに初々しかったのに…レコぽんには全然デリカシーないよ、工藤。

ここのシーンを比較するだけでも

鯨井B←工藤

工藤←鯨井A

という構図がはっきり浮かび上がります。

ひまわりの描写

第3話ではひまわりが象徴的に描かれています。

Xでは、このような考察を拝見しました。

鯨井Aが工藤にあげた一輪のひまわり。

TVer TVアニメ『九龍ジェネリックロマンス』第三話より

小黒がひまわりの花言葉は「あなただけを見つめている」という意味だと工藤に教えると、

レコぽんは慌てて話をそらしました。

心の中で「(花言葉を)知らなかった…」と言っているので、本人が意図した訳ではありません。

ひまわりがレコぽんの思いを表すことになり、結果的に工藤に告白したことになります。

花言葉の意味を知った工藤も、まんざらでもない表情をしていました。

この時点では、工藤もレコぽんからの好意に前向きだったと捉えられます。

TVer TVアニメ『九龍ジェネリックロマンス』第三話より

その後、鯨井Aと工藤は内見先の物件で群生のひまわりを見つけます。

しかし、そこには工藤にだけ見える鯨井Bの幻影の姿が。

ここで、ひまわりの花言葉の意味が重要になってきます。

Xの考察にあるように、群生の大輪のひまわりは「偽りの愛」

「何度生まれ変わってもあなたを愛す」を表します。

工藤にとって鯨井Bとの間の愛情は偽りで、

それが今も繰り返されているに過ぎない(鯨井Aという存在の間で)と思えたのではないでしょうか。

TVer TVアニメ『九龍ジェネリックロマンス』第三話より

工藤のひまわりを見つめるまなざしは、今までで一番暗いです。(そしてこわい…)

これでは、かつて愛した鯨井Bへの懐かしさはまるで工藤を苦しめる呪いです。

これをきっかけに、工藤の鯨井Aへの気持ちが後ろ向きになったと言えます。


TVer TVアニメ『九龍ジェネリックロマンス』第三話より

工藤は結果的にデスクのひまわりを枯らし、「俺はお前が嫌いだ」と鯨井Aに吐き捨てます。

唐突にお前が嫌いだなんて、工藤ひどすぎる!と、このときは思いましたが、

こういう流れでひまわりの意味を汲み取ると、

それなりにレコぽんの告白を真剣に受け止めた上で拒絶したのかな…とも思えてきました。

蛇沼みゆきのキスとEDENの口紅

『九龍ジェネリックロマンス』という物語は、

意図的に旧約聖書のアダムイヴをモチーフにしていると言われています。

エデンの園のストーリーを簡単に説明すると

アダム(男)とイブ(女)は楽園で幸せに暮らしていました。

しかし、神から決して食べてはいけないと禁じられていた果実

にそそのかされてイヴが食べてしまいます。

アダムにもそれを分け与え、二人で禁忌を犯したことで

エデンの園を追放されてしまうのです。

旧約聖書より

アダムを工藤、イブを鯨井、を蛇沼みゆきとするならば、

3話の蛇沼みゆきちゃんと鯨井Aとのキスは

蛇にそそのかされたイブ?の構図です。

TVer TVアニメ『九龍ジェネリックロマンス』第三話より

しかも、レコぽんが使っているリップの名前はEDEN(エデンの園)なので

完全に旧約聖書のアダムとイヴを想起させる演出となっています。

TVer TVアニメ『九龍ジェネリックロマンス』第三話より

エデンの園を第二九龍城砦(ジェネリック九龍)とするならば、

舞台となる九龍はやはり失楽園なのか…?

3話では、物語の根幹に関わる伏線がこのシーンから読み取れます。

まとめ

はやり、今回も1話・2話同様に展開が速いな…とは思いました。

しかしながら、鯨井Aと鯨井Bの違いや、ひまわりと工藤の気持ちの描写など

スピードは速いながらも丁寧に描かれていたので、ほぼ違和感なく観ることが出来ました。

次回も感想書けたらと思います。

興味がある方は併せてこちらの記事もどうぞ。

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