『九龍ジェネリックロマンス』がつまらないという人に見てほしい!九龍城砦に影響を受けた人気作品

アニメ

こんにちは!実家ぐらしのれこぽんです。

最近アニメがスタートした『九龍ジェネリックロマンス』(以下、九龍Gと略)

こちらは私の大好きな作品なのですが、第2話は漫画と違うところが気になって少々もの足りず。同じように感じている人はいないのかな…とネットでの反応を見てみると「九龍ジェネリックロマンス つまらない」という検索サジェストが。九龍Gをつまらないと感じる人は、漫画・アニメ問わず一定数いるみたいです。

おそらくそう感じるのは

  • ロマンス要素いらない
  • SF要素をもっと期待していた
  • 九龍城砦の暗鬱とした街並みを感じたい

からではないでしょうか?

今回は、そんな人でも楽しめる九龍城砦に影響を受けた他作品をまとめていきます。

東洋の魔窟・九龍城砦とは?

とその前に、肝心な九龍城砦について知らない人もいるかもしれません。

九龍城砦 Wikipedia 『1989年の九龍寨城』

九龍城砦(きゅうりゅうじょうさい)とは、実際の香港に存在した巨大スラム街のこと。もとの始まりは軍事要塞であり、「香」や「塩」などの貿易が盛んだった香港を、海賊の被害から守るために作られました。

一番多くの人が住み着いたのは第二次世界大戦後。植民地支配国が敗戦した日本からイギリスへと戻ったことや、戦前より続いていた中国内戦が激化したことで、国内の政治・経済・治安などが不安定となり、たくさんの難民が香港へなだれ込んできました。そして、居住区の過密状態によって無計画な増築が繰り返され、無法地帯のスラム街が形成されます。次第に東洋の魔窟アジアン・カオスの象徴とも呼ばれるようになりました。

Wikipedia 九龍城砦 『九龍城砦の夜景(1993年)』

ごちゃっとしてるけど、なんだか趣があるんだよね~

人口密度が一番多かったときで約190万人/km2畳1枚に3人が暮らしているという計算になります。これは現在のニューヨークの約120倍ともいわれ、衛生環境はゴキブリやネズミが至る所で湧くような劣悪さでした。乱立する高層ビルのせいで太陽の光は入らず、雰囲気はずっと暗鬱とした夜のような状態だったそうです。

1984年の英中共同声明により、1997年に香港が中華人民共和国へ返還されることが決定。政府は九龍城砦を取り壊す方針を発表しました。それから1993年から1994年にかけて解体され、現在は跡地に九龍寨城公園 ができています。

クーロンズ・ゲート -九龍風水傳-【ゲーム】

最初の作品は、PlayStation用アドベンチャーゲーム『クーロンズ・ゲート-九龍風水傳-』(1997年発売)知る人ぞ知るかなり強烈な作品です。

ソニー・ミュージックエンタテインメント

作者・眉月じゅんさんが中学生の時にプレイしていたそうで、この作品から九龍Gの着想を得たと言われています。

ちなみに画像のお姉さんがゲームのヒロイン的ポジション・小黒(シャオヘイ)九龍Gに登場する小黒は、この子のオマージュかなと推測しています。

公式のあらすじはこんな感じ…

九龍城砦をモデルとした「九龍城(クーロンじょう)」が舞台のアドベンチャーゲーム。この世と対なす別世界「陰界」から突如出現した九龍城の風水を正し、世界の崩壊を防ぐことを命じられた「超級風水師」を主人公とする。キャッチコピーは「常識は、今のうちに捨てておいてください。

どうやら、九龍の風水を正すために冒険するゲームみたいです。中国っぽくていいですね。

初期のゲームの売り上げは良くなかったものの、独特の世界観から徐々に人気が出るように。不思議なストーリーと奇妙なキャラクターで熱狂的なファンを掴み、PlayStationを代表する作品の一つとまで言われるほど、カルト的人気を博しました。

プレステ版の公式ティザーは見つからなかったのですが、VR版のがありました。

九龍城砦の暗い雰囲気迷宮の複雑さが表現されている感じ!私の好みのテイスト!

調べてみるとストーリーもキャラクターも良い意味でイカれているようですね。(キャラはグロいのもあるので注意)そして、ゲーム内の街の作り込みは凄いです。九龍Gでは味わえない九龍城砦という場所の奥深さを、ゲームという形式だからこそ体験できそう。

攻殻機動隊 GHOST IN THE SHELL【アニメ映画】

SFアニメの金字塔と呼ばれる『攻殻機動隊 GHOST IN THE SHELL』(1995年)

作中の街並みや世界観は、香港・九龍城砦に影響を受けていると言われています。

『攻殻機動隊』は士郎正宗のSF漫画。

映像化作品はアニメ・映画・実写にわたります。どれから観ればいいのだろうと迷いますが、正直どこから観てもよくわからない…かもしれない。

そんな時はシリーズの中で最も古い『攻殻機動隊 GHOST IN THE SHELL』を最初に観るのがおすすめです。押井守監督の作品で、原作漫画やTVアニメシリーズとは違う世界観で成り立っています。

あらすじはこんな感じ

西暦2029年、高度に発達したネットワーク社会において多発するコンピューター犯罪、サイバーテロなどに対抗するため結成された非公認の超法規特殊部隊「公安9課」(通称「攻殻機動隊」)の活躍を描く。ある日、某国情報筋から、国際手配中の凄腕ハッカー・通称「人形使い」が日本に現れるとの情報が9課に寄せられる。隊長の草薙素子と9課の面々は人形使いの痕跡を追うが……。

映画.com 引用

一言でいうとSF刑事ものだよ。PSYCHO-PASSが好きな人には刺さると思うな。

とはいえ、一言では決して言い表せないのがこの作品の魅力です。人間の魂とは?機械に覆われるただのゴーストなのか?全身サイボーグ化している主人公・草薙素子だからこそのが問いが、今を生きる私たちに差し迫る問題を考えさせてくれます。

トワイライト・ウォリアーズ決戦!九龍城砦【映画】

昨年の2024年、香港で大ヒットしたアクション映画『トワイライト・ウォリアーズ決戦!九龍城砦』

2025年1月17日から日本で公開。劇場によっては現在も上映中です。

香港映画として歴代1位の動員を記録。

第97回アカデミー賞の香港代表に選出されたり、第77カンヌ国際映画祭でも大評判だったりと、世界的にも注目されている作品です。

あらすじ

1980年代。香港に密入国した青年チャンは、黒社会のルールを拒んで己の道を選んだために組織から目をつけられてしまう。追い詰められた彼は運命に導かれるように、黒社会に生きる者たちの野望が渦巻く九龍城砦に逃げ込み、そこで出会った3人の仲間たちと深い友情を育んでいく。しかし九龍城砦を巻き込む抗争は激化の一途をたどり、チャンたちはそれぞれの信念を胸に命をかけた戦いに身を投じる。

映画.com 引用

九龍城砦のセットは約10億円かけて作られたそう。美術の力の入り具合が半端ないです。

確か監督さんか俳優さんのどなたかに本当の九龍城砦で幼少期を過ごしていた方がいる、というニュースを観ました。(動画がどうしても見つからずソース元が定かではない…)そして、その方が

「九龍城砦というとスラム街という悪いイメージがあるけれど、実際には温かい人々の暮らしも存在していた」

といっていたのが凄く印象的でした。(ほんと、あの動画どこにいったんだろう。)

実際の九龍を知っている人が携わっている作品だけに、とにかく九龍城砦の再現度は一番高い作品と言えるでしょう。

最後に

以上で、SFに全振りしたものや、九龍城砦の街に没入できる作品をピックアップしてみました。

物足りない要素をこれらの作品で補ったら、また九龍Gを観たくなるかもしれませんね。

当ブログではアニメ『九龍ジェネリックロマンス』の感想も共有しています。

併せてこちらもご覧下さい。

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